前回の記事では動画の経緯を書きましたが、今回は具体的な広告動画の考え方を書いていこうかなと。
特にモトブロガーさんや、Youtuberの方々。
あとは企業さんなどにも。
Youtubeの動画広告を考えている方には参考になるのではないかと思っていおります。
本業はwebデザイナーで、広告に携わっている人間なので、基本的な考え方にズレはないと思っております。
あくまで個人が「やってみた」という観点で書いているので、ご参考までに。
ざっくりな流れはこんな感じ。
今回の記事では主に、
「動画広告を作るための準備」
というパートと、
「実際に動画広告を編集するポイント」
という2点を中心に、僕の脳みそが頑張って絞り出したお汁を公開します。
ちなみにですが、これまでこのサイト「HAQ portal」をご覧の方にはおなじみですが、初めて見る方に向けて。
動画広告でプロモーションをするのは、僕自身が運営するバイクSNS「RIDE MATE」です。
なので、既存のwebサービスを、youtube広告でプロモーションし、その効果を検証していくというお話です。
これから効果検証をしていくので、現段階では確実に効果があるとは言い切れないので、そこんとはよろしくです。
step1【考え方】:どんな動画広告作る?
動画広告と一口にいっても、その手法は様々です。
なので、一番最初に考えることは、
その動画広告でどうしたいの?
を考えること。
たとえば、
・たくさんの人に知ってほしい
・企業であれば商品を売りたい
・youtuberであれば登録者数を増やしたい
・webサービスであれば会員数を増やしたい
・自分のお店に来てほしい
など、何をしたいかをまずは明確にすることが大事。
最初に何をしたいかを決めないと、何を作ればいいか分かんないですよね。
目的地がないのに、道を探しているのと同じ。
今回のRIDEMATE動画広告をケーススタディに、僕の場合はこんな感じで考えます。
僕の場合のゴールは、
「RIDEMATE」というSNSコミュニティの人口を増やしたい。
ということに設定します。
大事なことは、設定すること
では、そのために、どうすればいいのか。
まず、自分の持っているサービスを改めて考え直してみる。
一番はじめに思い浮かぶのは、
このSNSには、ツーリングを募集する機能があって、これを使うとエリアごとにライダーと繋がれるんだよ! あとね、自分がツーリングに行ってきたことをみんなに報告できるブログ機能があってね!他にも、カスタムとか、メンテナンスの項目があってね!それにみんなに質問できるコーナもあるの!あとね、....
そう、バイクSNSとしての機能を紹介するということ。
やっぱりサービスの中身をしってほしい!
それって、当たり前で普通だと思います。
でも僕の場合は、違うかなと。
Facebookを初めに、Twitter、インスタグラム、タンブラーやTickTockなど、世の中に機能面で大きく差別化したSNSが当たり前のこの時代。
RIDEMATEのブログ機能とか、掲示板機能なんて、正直ありふれている。
よく目にする機能を、声高らかに宣言して、果たして人は振り向いてくれるだろうか。
答えはNOである!!
このRIDEMATEの一番のポイントは、SNSの機能がたくさんあることではなく、
ディスりのないバイクコミュニティであること。
それが、RIDEMATEの一番大事なところであって、一番伝えたいこと。
ここで、今回の動画のいちばん伝えたいこと。
すなわち、「動画コンセプト」が決まったわけです。
今SNS界隈ではびこる、ディスり発言、マウント発言、姫ライダーとその囲い潰し、その他、低レベルな喧騒。
もううんざり。僕もうんざり。
きっと善良なライダー達はこう感じているはず。
「バイクって走ってるだけで楽しいのに、なんで楽しみ方に優劣をつけようとするんだろう」
そんなモヤモヤだらけの、タイムライン。
なので、これから作る動画を見た後には、
「ディスり発言を気にせず、バイクライフを楽しめそう!!」
「ここなら、自分らしいバイクの楽しみ方を発見できる」
そう思ってもらうことが大事なのではないかと思うわけです。
僕は普通の人間なので、僕の感じたモヤモヤって、他の誰かもきっと感じているはず。
そんな心の動きにそっと、触れてあげるような。
そんな感覚。
そのため、大事なことは機能という表面上の部分ではなく、もっと人の心の根っこにあるものに届けること。
すごく難しいのですが、
これがいわゆる「共感」だと思います。
そして、「共感」は「行動」に結びつきます。
狙って行動に結びつけることができると素晴らしいのですが、結果はわからないので、とりあえずトライアンドエラー。
つまりユーザーに共感してもらう動画をつくることが、ユーザーの行動を促し、登録者数が増え、ディスりのないRIDEMATEが盛り上がることに繋がります。(繋がるハズ!)
このコンセプトを軸にすると、素材を撮影する際や、編集する際の
このカットはいる。このカットはいらない。という判断基準になって編集が捗るんです。
最初に根っこの部分をしっかり作っておくとあとが楽なんですよね。
なので、動画の構成も、機能紹介はほどほどに、ライダー達のバイクを楽しむシーンを盛り込んであげるという、動画の構成イメージができてくるわけですね。
そして、大事になってくるのが、
スタートからストップの瞬間まで動画を構成するシナリオです!!!
step2【ストーリー】:動画の中身はどうするの?
考え方も大事、でも中身も大事。
大事なことばっかり!!!
正直に申し上げますと、今回作った動画は、上に書いたような核になるコンセプトをキチンとストーリーを組み立ててずにに撮影に行ってしまいました。
RIDEMATEのコンセプトはブレないし、それに沿って作ればいいよね♪って。
今思えば浅はかでした。
撮影した素材は、それなりのクオリティで、期待感を胸に帰路についたことを覚えています。
それと同時に、少しばかりのモヤモヤを感じておりました。
そのモヤモヤは、撮影した動画をPCに取り込んで、いざ編集というタイミングで明らかになりました。
ファ○ク!!撮った素材をどんな順番で組み合わせればいいかワカンねぇ!!!!
そう。ぼやっとしたストーリーで、ぼやっとした撮影をしたため、あやふやな動画構成で、手を動かそうと思っても動かせなかったのです。
みなさんは、決して真似しないでくださいね!
コンセプトを決めたら、必ず構成を考えることをお勧めします。
やんちゃすると、あとで痛い目を見ますからね!!!
そして僕は筆をとりました。
遅すぎる筆を。
僕は、普段ちゃんと(仕事)で動画のストーリーを考えるときには、必ずキャッチコピーとボディコピーを考え、ストーリーを組み立てます。
今回はぬるっと撮影しちゃいましたが、仕事では必ずやってます!!(マジだよ!!)
動画は1分を目安にしました。
正直、結構時間をかけて考えました。
その結果紡ぎ出した言葉達がこちら。
多分共感型の動画を作るときのコピーの文量はこれぐらいじゃないかな。
これでも多いくらい。
個人的な感覚ですが、あまり多くを語りすぎると、動画全体がチープになるなと。
よく見るVtuberの動画広告のような。
いわゆる商業チックな印象です。
目的が、「共感」なので、本当はたくさんある伝えたいことを削ぎ落として、コンセプトを最短距離で伝わる状態にします。
それが上のキャッチコピーです。
あとは、このコピーをより印象づけるような味付けをしていけば良いのです。
それが、撮影・編集にあたります。
僕の場合は、先に撮影をしたので、コンセプトに沿って動画を組み合わせていくといった具合です。
これまでにRIDEMATEミーティングやツーリングで撮った動画素材も織り交ぜて使うので、pv用に完全オリジナル素材で撮影とはいきませんが、コンセプトは体現できるかな。と思っていたので、撮影を先行して行ったのは、そのためでもあったりします。
ちなみに、新たに撮影したシーンはこれまでの素材に足りなかった、コンセプトを印象づけるようなシーンです。
これで、動画を組み合わせていく骨子ができたので、次は編集作業にうつります。
step3【編集作業】:動画編集のポイントは?
僕は動画編集の際には、AdobeのPremiere Proを使用しています。
これが実際に組み上がった編集画面です。
どんな動画にするのかは、何を伝えたいかによって変わってくるので、この通りやれば間違いなんてものはありません。
参考までに、僕が今回の動画で大事にしたことを書きます。
大きく分けて2つ。
■BGMでの動画のテンション設定。
■キャッチコピーを引き立たせる、色使いとカット割。
です。
BGMでの動画のテンション設定
僕が動画を編集する時は、ストーリーを考えて、動画素材を見ながらぼやっと素材のカット割をイメージします。
それと同時にすることが、BGMの選定です、
これって、めちゃくちゃ大事で、音の要素でどんなテンションでメッセージを伝えたいのかが決まります。
キャッチコピーの届き方も、BGMのテンションで伝わるので、このトーン決めが非常に大事です。
たとえば、
ポップチューンのBGMでは、明るい印象になるし。
Jazzでは、大人っぽい落ちついた印象になるし。
アンビエントでは、異世界とか映画を連想させます。
実際、僕は伝えたいトーンを決めて、動画のトーンにハマりそうなBGMをいくつか選定し、実際に動画に当て込んで一番良さそうなBGMにするようにしています。
今回は、10個のBGMを選定し、その中からベストをチョイスしました。
今回は割と素材ありきの編集になるので、なるべく気持ちよく動画を切り替えれるBGMにしました。
キャッチコピーを引き立たせる、色使いとカット割
今回はRIDEMATEの想いを知ってもらうための動画です。
そのためには、キャッチコピーを主役にメッセージを伝えます。
あくまで主役は言葉。
動画達は言葉を強調する脇役です。
そして、RIDEMATEというブランドを伝えつつ、キャッチコピーを引きたたせるポイントとして、オレンジ色のRIDEMATEブランドカラーの上にキャッチコピー置くことにしました。
こんな感じ。
そして、素材達はあくまで脇役。
メインの鮮やかなオレンジを引き立たせるために、あえて動画の明るさや彩度は控えめにしました。
カラーグレーディングはこんな感じです。
個人的にこの色合いが好きというのもありますが。
そうすることで、シーンの動画とキャッチコピーのオレンジとの間にコントラストが生まれ、キャッチコピーがより印象強くなるような色使いを一貫しました。
BGMに合わせてリズムよく切り替わるシーン動画の間に、オレンジのキャッチコピーが象徴的に切り替わることで、メッセージがより伝わるように。
可読性という点も含めて、メリハリをつけながら進行して行く動画にしました。
Youtube広告動画の書き出し設定
書き出しの設定は、普段のYoutube動画と同じで問題ありません。
僕は、いつも4Kで書き出し設定をしています。
ターゲットビットレートはだいたい50〜60Mbpsを目安にしています。
今回は1分の動画なので、書き出し容量は431MBになっています。
いつもは3分を超える動画なので、1.5GBぐらいあります。
完成した動画
こちらが完成した動画です。
上で書いたことを、ぎゅっと1分に詰め込みました。
個人的にはいい感じなったのではないかと思っております。
正直なところ、デザインで広告に携わっていますが、動画制作に関してはこらからといった具合。
なので、生暖かい目で見守っていただければと思います。笑
もちろん、これで効果があるかはまだわかりません。
もしかしたら、機能訴求をメインにした方がよかったかもしれません。
とりあえず1週間動画広告を回してみるので、お楽しみに。
次回は、Youtube広告の配信設定です。
それでは、Have a nice東海バイクライフ!!