バイクメンテナンスの基本の「き」といえば、オイル交換!
愛車のエンジンをいたわって、永く付き合っていくためには欠かせないメンテナンス。
僕は愛車のバイクのエンジンオイルは、自分で交換する派です。
新しいオイルと同時に、愛情をそそいであげる的な。
プロに任すのももちろん安心ですが、自分で変えてあげると、絆が深まるような。
新しいエンジンオイルで走り出すと、バイクも喜んでいるような。
うん。バイク馬鹿の妄想です。
エンジンオイル交換って、「気軽にできて」、「費用も安く」、「効果も感じやすい」メンテナンスなので、愛車メンテナンスの第一歩として、始めましょう!
というわけで、今回はバイクのオイル交換のあれこれをまとめましたので、参考になれば幸いです。
結果的にですが、めちゃくちゃ長い記事になってしまったので、目次から見たい項目に飛んで下さね。
「めっちゃ暇だよー。」って方は上から下までどうぞ。
なんでバイクのオイル交換が必要なの?
バイクのエンジンオイルとは、「心臓」であるエンジンの動きを支える、「血液」のようなものです。
なくてはならない存在ですね。
高温状態のエンジン内のパーツを、損傷や故障、過熱から守ってくれている、ありがたい存在です。
また、人間であれば、自浄作用で「血液」は綺麗になりますが、バイクは汚れていく一方です。
そのため、エンジンを保護してくれる性能も、徐々に落ちていくわけですね。
なので、適度に交換してあげる必要があるのです。
動きを支えると言いましたが、具体的には5つの作用があると言われています。
【1】潤滑
いわゆるローション的なことです。
すべってぬるぬる。誰も傷つけずに、なにも傷つけないようにする、重要な役割です。
部品を円滑に動かして、摩耗や損傷を抑えます。
【2】密封
シリンダー内で上下しているピストンですが、シリンダーとの隙間があると、力が逃げてしまい、パフォーマンスを発揮できません。
その隙間をエンジンオイルが埋めることで、本来の力を発揮します。
【3】冷却
高回転でまで回るエンジンでは、1分間に10,000回転以上往復します。
反復横飛びに置き換えたら、えらいことですね。
高速で動く分、熱を発し、内部の温度は右肩上がりです。
エンジンオイルは、そんな熱を吸収し、部品を冷ますという効果があります。
【4】洗浄
エンジンでは、動作の摩擦や、スパークによって、スラッジと呼ばれる汚れが発生します。
エンジンオイルは潤滑剤として働く中で、スラッジを流し取る効果もあります。
流しとるだけなので、オイル内にはスラッジが溜まっていきます。
つまり、ずっとオイルを変えないって、お風呂の湯を変えずに、毎日入り続けるようなものですね。
想像すると、鳥肌立ちますね。定期的に交換しましょう。
【5】防錆
エンジン内は外部と内部の気温差が激しく、水蒸気が発生しやすい環境にあります。
水蒸気が発生すると、金属部分は錆びやすく、エンジンにとって大敵です。
そのため、エンジン内を流れ回っている、エンジンオイルが天敵である水分からエンジンを守っているのです。
まとめると、エンジンオイルは愛車のエンジンを守ってくれている、重要な存在です。
まるで天使にも近いような、守護神的なあれですね。
防錆って「ぼうせい」って読むのですね。「ぼうさび」かと思ってました。
オイル交換の費用と頻度はどのくらい?
自分で交換?お店にお願い?メリット・デメリット
オイル交換の費用は、自分でやる場合と、お店にお願いする場合で、若干費用に差が出ます。
今回は、CBR400Rでオイル、オイルフィルターの交換で、お店と自分での作業を比較したいと思います。
まず、自分でやるにしても、お願いするにしても、どちらも必要なものが「エンジンオイル」ですよね。
そして、「オイルフィルター」
オイルフィルターとは、エンジンから出た汚れを取り込んだオイルを綺麗にする装置です。
まずは、必要なオイル量を確認。
CBR400Rの場合は、オイルフィルター交換時に必要なエンジンオイル量は2.7L。
なので、1L缶が3本必要です。
さらに、オイルフィルターやOリング、場合によってはドレンパッキンなどが必要ですね。
以上を踏まえて、非常にざっくりですが金額をまとめてみます。
という感じですね。
オイル交換だけならば、Napsで工賃1,000円〜で受付ているみたいですね!
安いですね。
メリット・デメリット
自宅でやるメリット
・工賃がかからない
・上記ではオイル代は1,300円として計算しましたが、amazonでは900円ほどでエンジンオイルを交換できるため、安価に済ませられる。
・待ち時間を気にせずに、好きなタイミングで交換できる。
・自分で愛車をメンテナンスする、知識が身につく。
・愛情を注ぎ込むことができる。
自宅でやるデメリット
・空き缶や廃油を処理しなければならい。(廃油は捨てる料理油と同様の処理でOK)
・1L缶単位で購入するためオイルが余る。次回の交換まで保管しなければならいが、次回の交換でも再び余る。
・冬は寒い
お店に頼むメリット
・プロにお任せで、作業完了
・追加料金で、エンジンオイル内を洗浄できる「フラッシング」がある
・ぴったりの量で入れてくれるので、オイルが余らない。
お店に頼むデメリット
・週末のピット待ちの時間が地獄
・工賃分のお金がかかる
・選べるエンジンオイルの選択肢が、お店による
という具合ですかね。
僕は断然自分で交換する派です!!!
交換頻度ってどれくらい?
これはほんとに走り方にもよります。
ですが目安として、半年に1回もしくは、3,000km以下で交換してあげるのがいいと言われていますね。
ちなみに僕は今回、7,000kmぶりに交換しました。
なんか、偉そうなこと言ってごめんなさい。
エンジンオイルの種類って?
エンジンオイルの種類は、とりあえず「粘度」「ベースオイル」を抑えておけばOK!
迷ったら、メーカー純正のエンジンオイルにしておけば、間違いないはず!
僕のHONDA CBR400Rの場合は、エンジンに推奨オイルが記載してあります。
基本的に、僕はそれを選んでます。
他メーカーでも同様なのではないでしょうか。
一応、知っておいて損はない、エンジンオイルの種類をまとめてみます。
10W-40って何!? 「粘度」について
粘度とはオイルの硬さです。
粘土ではないですよ!!
エンジンオイル選びの際にぶち当たる壁。
この謎の数字の羅列。
これが粘度です。
新車を購入した際には、メーカー推奨粘度のオイルが入っています。
迷ったらメーカー推奨のオイルを入れておけばOK!
しかし、「サーキットでのスポーツ走行がメインの人」や、「寒冷地でツーリングを楽しむ人」など、使用条件や気温によって、最適な粘度というものがあります。
使用する環境にあわせて、エンジンオイルを選択することで、愛車が自分の求めるパフォーマンスを発揮してくれます。
では謎の記号である「10W-30」などの表記について紐解いていきましょう。
こういうことです。
ちなみに、今回僕がCBR400Rに使用したエンジンオイルは、「HONDA ULTRA G2」は、「10W-40」です。
どちらかと言えば、高粘度に優れていると言え、スポーツ走行向きとなります。
極寒と酷暑ではない限り、幅広いシーンで使えるエンジンオイルと言えます。
ちなみにですがCBR400Rの推奨オイルは、「HONDA ULTRA G1」です。笑
粘度の表記は「10W-30」ですね。
G2に比べて、若干高温時の性能に差があるといった感じでしょうか。
性能に差があるとはいったものの、高回転で使用して、耐熱性の差を体感するような走りをするかと言われれば、疑問ですね。
性能の良さは、「ベースオイル」を見るべし。
「粘度」は単純なオイルの硬さの話で、性能の良さとは別の話。
「粘度」を硬くすることで燃費が悪化したり、柔らかくすることで高回転時の性能が落ちてしまうという、デメリットもあります。
そんなデメリットをカバーするために、オイル自体の性能をあげてあげるという話です。
ここからはコストも増えるので、要チェックですよ!
エンジンオイルの「ベースオイル」というのは、主に3種類
ざっくりと、こんな特徴があります。
お財布に優しい「鉱物油」
鉱物油とは、原油から生成する際に、不要成分や有害物質を取り除いて作られたオイルです。
一般的な街乗りや、ツーリングなどでは、こちらのオイルで全く問題ありません。
とにかく安く抑えたいという人向け。
CBR400R推奨の「HONDA ULTRA G1」も鉱物油です。
いわゆる、「一番普及している、普通でお安い、エンジンオイル」です。
1Lあたり、約1,300円です。
いいとこ取りの「部分合成油」
鉱物油の弱点である揮発性を、化学合成油で補い、コスト面では鉱物油とさして変わらないという、素晴らしさ!
スポーツ走行や高速道路など、ある程度高い回転数で走る人向けのエンジンオイルです。
今回使用した「HONDA ULTRA G2」はこれに当たります。
いわゆる「安いけど、パフォーマンスもいい、いいとこ取りのエンジンオイル」です。
1Lあたり、約1,600円です。
ハイパフォーマンスな「化学合成油」
潤滑に最適なオイル分子を化学的に合成したエンジンオイル。不要な成分が一切含まれていないため、性能は折り紙つき。
低温時の始動性も高く、劣化もしにくい。
しかし、複雑な過程で生成されるため、値段も高めです。
HONDAのエンジンオイルでは、「ULTRA G3」になります。
いわゆる、「高い性能を、高い金で買う、エンジンオイル」です。
1Lあたり、約2,000円です。
まとめると、
通勤快速!まったりツーリング!かっ飛ばしとは無縁だぜ!!! → 「鉱物油」
それなりのスポーツ走行を楽しみたいけど、金はない!! → 「部分合成油」
サーキットや峠アタックはお手の物!金?余ってるぜ!!! → 「化学合成油」
といった感じですかね。
ぶっちゃけ、バイクにとって優しいのは、
安オイルで交換頻度高め!> 高いオイルであんまり交換しません
という感じな気がします。
好みもあるので、好きなバイクに好きなエンジンオイルを入れたらいいと思います。(投げやり)
自分で選ぶのはメンドクセェ!!!!
とりあえず、この店のオススメくれヤァ!!!!
というかたに、国産の主要バイクメーカー推奨エンジンオイルをまとめたので、こちらをどうぞ。
選ぶのがめんどくさい人向け、メーカー推奨オイル
ご自分のバイクの推奨粘度に合わせたものを選択してくださいねー!
■HONDA
ホンダは「ウルトラ(ULTRA) G◯」というのがメーカーオイルで、◯の数字が上がるほど性能も上がります。
鉱物油 10W-30 「ウルトラ(ULTRA) G1」
価格:1Lあたり、863円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「ウルトラ(ULTRA) G2」
価格:1Lあたり、928円(Amazon/2018.11現在)
化学合成 10W-30 「ウルトラ(ULTRA) G3」
価格:1Lあたり、1,717円(Amazon/2018.11現在)
化学合成 10W-40 「ウルトラ(ULTRA) G4」
価格:1Lあたり、2,000円(Amazon/2018.11現在)
■YAMAHA
鉱物油 10W-40 「ヤマルーブ スタンダードプラス 1L」
価格:1Lあたり、1,079円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「ヤマルーブ スポーツ 1L」
価格:1Lあたり、1,609円(Amazon/2018.11現在)
化学合成油 10W-40 「ヤマルーブ プレミアムシンセティック 1L」
価格:1Lあたり、2,149円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「ヤマルーブ RS4GP 1L」
価格:1Lあたり、2,797円(Amazon/2018.11現在)
■SUZUKI
鉱物油 10W-40 「エクスター スーパーデラックス」
価格:1Lあたり、1,240円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「エクスター R5000 MA2」
価格:1Lあたり、1,450円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「エクスター R7000 MA2」
価格:1Lあたり、1,450円(Amazon/2018.11現在)
鉱物油 10W-40 「エクスター R9000 MA2」
価格:1Lあたり、1,450円(Amazon/2018.11現在)
■KAWASAKI
部分合成油 10W-40 「カワサキR4」
価格:1Lあたり、1,890円(Amazon/2018.11現在)
部分合成油 10W-40 「カワサキS4」
価格:1Lあたり、1,680円(Amazon/2018.11現在)
化学合成油 10W-40 「カワサキ 冴速」
価格:1Lあたり、2,080円(Amazon/2018.11現在)
以上です。
オイル交換の手順
まずは、使用するオイルの確認。
今回購入したのは、なんども書きましたが、HONDA「ウルトラG2」です。
ちなみに、推奨は「ウルトラG1」
なぜこのオイルにしたのかって?
それは、部分合成油を入れてみたいという願望と、ノリです。
次にエンジン必要なエンジンオイル量を確認。
今回はオイル交換のみなので、2.5L使用します。
ということで、1L缶を2本使用し、1本は500mlは余るので、次回の交換まで保管。
オイルパンの蓋をしているドレンボルトを確認。
CBR400Rの場合は、アンダーカウルを外さなくてもオイル交換ができるので、楽チンです。
廃油処理パック(4.5L)を準備。
カインズホームで、350円ぐらいでした。
毎度のことながら、カインズは最高ですね。
僕はカインズ大好きっ子です。
amazonで買っても安いです。
口をカパッと開けて、
そのまま、バイクの下へスライドイン!!
オイルが飛び出る位置を計算して、設置します。
適当に置くと、バイク下がオイルの海になって、地獄です。
次にドレンボルトを取り外します。
狭いスペースなので、ラチェットを使うと楽です。
オイル解放!!!
ええ、もちろん、失敗しましたよ。
ドレンボルトは、取り外す際に廃油処理パック内の油の海にドボンと落下。
手はもちろん油まみれです。
オイルの出る勢いが減ったところで、バイクにまたがって、バイクを垂直にします。
ナンバーステーが歪んで見えるのは、歪んでいるからです。
この前かけた影響ですね。(涙)
サイドスタンドを使用していたため、片側に溜まっていたオイルを、バイクを正立させて、全て出します。
出きったったところで、廃油処理パックから、ボルトを回収します。
穴からは若干のオイルが垂れるので、下にはキッチンペーパーなどを置くと、地面が汚れません。
油まみれになったドレンボルトは、パーツクリーナーで綺麗にします。
次にオイル挿入口を開けます。
ここもカスタムしたいですね。
じょうごをセットして、オイルの注入準備をします。
缶からダイレクトでもいけますが、じょうごがあるとバイクが汚れず、作業がうんと楽になります。
オイルを注入します。
2.5L入れるので、2本とからにして、残りの1本はなんとなくで行きます。
というのも、オイルゲージがあるので、そこをチェックしながら入れて行きます。
バイクが斜めになっていると、どれくらい入っているのか正確にわからないため、バイクを正立させて量を確認します。
最後にキャップを閉めて、作業完了!!
運転する前は、少し暖機させてから、発進です。
ちなみに今回の交換のタイミングは12,000kmでした!
まとめ
長々とオイル交換についてまとめてみたのですが、オイル交換って簡単です。
慣れれば、30分もかかりません!
本当に簡単にできるメンテナンスで、違いも実感しやすい。
これから愛車を大事にしていくなら、ぜひともできるようになりたい作業ですね。
おそらく自分でやるか、お店に出すかで迷っている方は、手間か費用かの2択で迷っていると思うのですが、あえて断言します。
バイクにかかる手間は、愛情です。
どうか自分のバイクを大事にしてあげてください。
そのためのメンテナンスの第一歩として、週末は愛車のオイル交換をしましょう!!
それでは、Have a nice 東海バイクライフ!!